2007・03

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2007/03/31 (Sat) ふらり大阪・大阪城&ベイエリア
今日も青い空。大阪城に行ってみました。咲きはじめた桜の下には、BBQをする学生さんや、ドラえもんや、メイドさんの姿も。日本のどこに行っても、桜は華やいだ空気をつくってくれています。ブルーシートを遥か下に見下ろして、しゃちほこやスズメもたのしそう。水上バスに乗ったら、桜の下からたくさんのひとが手を振ってくれました。

osaka castle #2

街の西側は海。3万匹もの生きものがいる海遊館があります。ジンベイザメやマンタのいる大きな水槽を中心に、らせん状に展示があります。強烈な既視感。高校から大学にかけて、青く光るらせん状の水族館を下る夢を繰り返し見ました。その場所にそっくりです。いろんな魚が泳ぐ水槽を眺めていたら、自分のこころの底にいるようなきもちになりました。私の中にも、大きな想いも小さな想いも、得体のしれない何かもあります。そのすべてを海のように豊かに包みこんで、光を感じていられればいいな。

flying #2

traveling #2

水族館を出る前に、タチアシガ二のボスに遊んでもらいました。ガラス越しに見える脚があまりに長いので、私の腕とどちらが長いか比べてみようと右腕を伸ばしたら、彼も片腕を大きく伸ばしてくれました。私が両腕を大きく広げたら、彼も両腕を大きく広げました。それではと両脚を開いてみたら、彼も両脚を開きます。彼は手足が10本。私は全部で4本。もう伸ばせるところがありません。一緒にいたともだちと重なりあい、千手観音ふうに真ん中の腕をはやしてもらったのですが、彼にハサミがついた脚を伸ばしてもらうことはついにできませんでした。しかも彼のほうが腕長さんでした。完敗!

competing

floating #3

ふわふわ光るクラゲさんたちを見たあと、きらきら光る観覧車に乗ったら、新世界も道頓堀もちいさな光に見えました。乗っているあいだに窓の外に光の筋が走りました。30分に一度、観覧車は花火になります。その中に座っていました。たくさんの光をありがとう、大阪。

osaka at night
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2007/03/30 (Fri) ふらり大阪・天王寺&ミナミ
新幹線の窓の外は薄曇りでした。ときどき雨の粒が窓に細い直線を引いていましたが、それも大阪に着く頃には止み、雨のあとの青い空が広がっていました。通天閣もきもちよさそう。

shinsekai #1

展望台には幸福の神さま、ビリケンさんがいました。足の裏を触りながら祈ると願い事が叶うといいます。たくさんのひとの願い事を聞いてきたのでしょう。足の裏に触れてみると、指先が埋まりそうなほど磨り減っていました。

billilken

通天閣からジオラマのおもちゃのようにキリンが見えました。天王寺動物園です。広大な動物園ではありません。だから、動物が近い!ラクダがほくそ笑んでいるのも見えます。ココロわしづかみの子レッサーパンダも見られます。ライオンのあんまりな寝姿も見やすいし、ペンギンやキウイもガラス越し、鼻先3cmまで寄ってきてくれます。鼻のあたまが赤く日焼けするまで遊びました。

smiling

staring

deadly sleeping

大阪で初めてのごはんは新世界の串カツにどて焼き。卵、れんこん、タコ…と食べ進むうちに、お肉を頼んでいないことに気付きました。追加注文をしたかったのですが、お店のひとがスピーディーすぎて声がかけられません。やっと注意がひけても、話すことばがスピーディーすぎて聞き取れません。すばらしくこんがりした串カツの写真を撮りたかったのですが、カメラを出したら怒られそうで撮れませんでした。たのしすぎる…。

その勢いのまま、夜は道頓堀へ。グリコネオンやかに道楽を横目に、あのひとに逢いにあきました。食い倒れ太郎さん。カメラを向けたら、りりしいまゆげをあげて、流し目をしてくれました。かによりフグよりかっこいいよ、太郎さん。

kuidaore #1

ともだちとお好み焼きやたこ焼き、やきそば、ケーキをたらふくたべたら、ホテルの鏡に映ったおなかが金魚のようでした。ごちそうさま、おいしかったよ、ミナミ。

tonpeiyaki

2007/03/29 (Thu) ふらり大阪・前夜
一度行ってみたいとおもっていた街があります。大阪です。厳密には一度だけ行ったことがあるのですが、出張だったため、新幹線から上司と一緒。市内はタクシーで移動し、ホテルに缶詰になってお仕事をし、食事はホテルのモーニングセットと京懐石でした。帰りの新幹線に乗る前、焦げたソースの匂いのするお店から長い列が伸びているのを見て、切なくなりました。

食べものの恨みは深いものです。ソースを想い続けて3年。有給休暇カードの余白に、食い倒れ太郎さんの笑顔が見えました。30日に発てば3日いられます。宿は最後の1室が取れました。「誕生日に東京を離れる気?」と周りのひとには驚かれ、呆れられ、少々怒られましたが、今年はわがままを許してもらえることになりました。どこにでも行けます。自由をありがとう。たのしんでくるね。

daikon #2

2007/03/25 (Sun) anniversary camellia
はやいもので、Kissで写真を撮り始めてから1年経ちました。私が最初に撮ったのは、家の前の椿でした。この1年のあいだに、家の前に新しいマンションが建って、光の零れる椿は撮れなくなりました。でも、あの椿は、今年もきれいに咲いてくれています。強い風と雨に叩かれて、アスファルトの道路に落ちていた一輪さえ、こんなにきれい。

1年前より上手く撮れていると胸をはっていえないのがさみしいけれど、いつか、彼女の姿を、私のこころに映るのと同じくらい、きれいに写してみたいなあとおもいます。Kiss、1年ありがとう。明日からも一緒に、きれいなものをみようね。

anniversary camelia #2

2007/03/23 (Fri) まもられるひと
父は運の強いひとです。それも、宝くじが当たるといった平和な運ではなく、インディー・ジョーンズのような危機一髪系の運の持ち主です。例えば彼が出張に行くと、かなりの確率で嵐や豪雪になります。行けないだろう、行っても帰って来られないだろうといわれるのですが、彼が乗った飛行機や新幹線が止まったことはありません。いつも父の便の次から不通。一時が万事、そんな感じです。

私も父の運を多少受け継いでいるようで、病気もし、交通事故にも遭い、ボヤやら何やらも起こしているのですが、いつも大したことにはなりません。だから、父も私も何が起こってもそんなには心配しません。

でも、こんな家族を持ってしまった母は毎日ひやひやしているらしく、早めにもらった誕生日プレゼントは、「災いから守られるように」と、水晶のネックレスでした。父にも水晶の携帯ストラップを買ってあげたそうです。

心配性だなあ、とおもいながらキッチンでお茶を淹れていたら、ベッドルームのペンダントランプから突然電球が外れて落ちました。私が数分前まで頬杖をついていたコーヒーテーブルにぶつかって、電球は粉々。細かいガラスの破片が部屋中に飛び散りました。水晶、さっそく守ってくれたのかな。

画像は母からのもうひとつの贈りもの、植物の寄せ植え。お花はフレンチラベンダーです。「はなびのすきそうなの選んだら、全部たべられる植物になっちゃったから、慌ててラベンダーを足したのよ」と、母はいいました。たべられないものもすきだよ。

french_lavendar

2007/03/19 (Mon) そのこころは
渋谷のインテリアショップでランチョンマットを選んでいたら、大学生くらいの男のひと2人が話しながらお店に入ってきました。

「それで、どんなのがすきな子なの」
「かわいい系がすきみたい。で、けっこう料理するみたい。
フライパンみたいな、台所で使うもんがいいかな」
「フライパンとかは自分で買うっしょ」

ははあ、4月から新生活をする女の子に、生活用品のプレゼント。おともだちにお買いものにつきあってもらっているわけだね。と、ひとりが、私の隣で小さな袋を手に取りました。大きさは15×20cmくらい、生成りのコットンに、玉葱のイラスト入り。

「これとかどうかな?かわいくない?」
「何に使うの、それ」
「うーん、玉葱入れ?」
「玉葱入んねえだろそれ。生理用品とか入れるんじゃない?」
「えっ、生理用品?」
「そういうの男からあげるのもなー」
「うーん。他のみるか」

いやいやいや、それ、ふつうに小物いれだとおもうよ。というか、男のひとに玉葱柄の袋をもらって「生理用品入れをくれた」とおもう女の子は普通いないよ。…と、はなびおねえさん、どれだけいいたかったことか。気が回る男のひともいるものです。彼らは私がランチョンマットを買ったあとも、水玉柄のゴミ箱を前に何か熱心に話しこんでいました。いいプレゼントが選べているといいなあ。

画像はアミガサユリ。背景は世界の終わりのように汚いコンクリートの壁でしたが、ぼかして撮ったら、きれいに写ってくれました。レンズ、グッジョブ♪

christmas roses?

2007/03/18 (Sun) おとなさまランチ
お菓子ばかりたべていたら、心配したともだちが「ちょっとはやいけれど、いますぐ必要だとおもうから」とバースデー・プレゼントをくれました。中身は、ハーブティーと、エッセンシャルオイルと、フラワーレメディ。私が薬に弱い体質なのを知っているので、からだとこころのバランスをやわらかく整えてくれそうなものを選んでくれたようです。桃まんカバーのちかくに香りをしのばせて、ぐっすり寝たら、今日はちょっと楽ちんです。すごい!すごい!ありがとう!

楽ちんなからだで、ほんとうにひさびさにたのしくお料理しました。メニューは、おとなさまランチ。ケチャップご飯もコーンポタージュもふだんはたべないけれど、つくるのも、たべるのもたのしかったです。特に旗、これがないとはじまらないよね。たててよかった。おもちゃもつければよかった。おとなだって、たべたいんだもん、たべたらこういっちゃうよ~♪くう♪

grown-up's plate

2007/03/17 (Sat) homemade pink
季節の変わりめは、からだとこころのリズムがくるいがちです。今週は甘いものしかたべたくなくなり、エンゼルパイとキットカットを夕ごはんにした日まである体たらく。ともだちに「そういうときはお部屋にピンクのものを置くといいよ」とアドバイスされて、何かピンクのものをとインテリア・ショップや雑貨屋さんを歩いてみました。マゼンタ。フューシャ。ピーチ。折り紙ピンク。ベビーピンク。いろいろなピンクがありましたが、どれも私の部屋には合わなさそう。もっと、濃淡があって、あたたかい感じのピンクがよいのです。お花みたいな。1時間以上歩き回ったあとで、ええい探していられるか、とキれ、生成りのベッドカバーと染料を買って帰りました。

そして、土曜日。ぐずぐずとした曇天のした、ざばざばとバケツにお湯をはり、作業すること30分。おしろい花のように軽くグラデーションをつけて、お花ピンクのベッドカバー、完成です。満足!ひとがなんといおうと!ただ、一生懸命もんだりすすいだりしたので、かなり縮みました。下にひいている羽根布団がはみでます。羽根布団が白くてもこもこしているので、離れたところからみると桃まんじゅうのよう。端っこをカーテンレールに結んで、もう片方をぎゅうぎゅうひっぱったら、のびたりしないかなあ。

so pink

2007/03/14 (Wed) おにいさん
早生まれだったせいか、小さいころからまわりに何かと気にかけてくれる「おにいさん」や「おねえさん」がいました。幼稚園のころは同い年の(!)ともだちが靴をはかせてくれたし、小学校のころは近所のおにいちゃんがお習字教室やカブト狩りに連れていってくれたし、中学校のともだちは制服の襟を直してくれたし、高校のともだちは髪をおさげにしてリボンを結んでくれました。もう少し大人になってからは、だいすきなひとがおいしいものやあたたかい腕をくれるように。まったく、やさしさのリレーで生かしてもらっているようなものです。

会社ではさすがに、パリっとひとりでできるもんなきもちで過ごしているのですが、ほんとうに腰をすえてお仕事ができるようになったのは、ここ1年くらい。職場に「おにいさん」を見つけてからです。仕事上の接点はあまりないのですが、うわぁ…というお仕事が回ってきたとき、視界の隅にいると、安心してお仕事ができます。

その感謝のきもちをこめて、バレインタイン・デーにクッキーをあげたら、お返しをいただいてしまいました。いちごチョコ。会議のときのおやつ、いちごチョコだけ選んでほとんどひとりでたべちゃってたの、見られていたかな…。

white day sweets

2007/03/10 (Sat) 近況報告
あのね、ハリネズミってスゴいものたべるんだよ。スゴいよ~。
ハリネズミのおやつが冷蔵庫にしまってあるところ、きっと怖いよ。夢にみるよ。
…何たべてるかって?教えてあげてもいいよ、夢に見てもいいなら。

あのね、水たまりにビルが映っていたよ。25階まで全部映っていたよ。
空も映っていたよ。木も映っていたよ。私の鼻のあなも映っていたよ。
水たまりの中は、ものすっごく広いね。住めそうな気がした。鼻の隣に。

あのね、モンステラさんが、横に伸びてきたよ。
横に横に、横に横に横に、横に横に横に横に、横に横に横に横に横に。
彼は書き割りの松になりたいんじゃないかとおもう。

あのね、ともだちがあと来週スペインにいくんだよ。
きっと太陽の明るい国。ガウディの塔がまだにょきにょき生えている国。
いるうちにきてねといってくれた。来週の今頃はマドリッドにともだちがいる。
たのしいね。たのしいといいね。あえるといいね。

いそがしいよ、でもだいじょうぶ、きちんといきてる。

cottage pie

2007/03/09 (Fri) 仰げば尊し
小学校で、古い卵と新しい卵を見分ける方法を習ったという。(略)割って黄身が高く盛り上がっているのが新しく、黄身が平べったくなっているのが古いと教わったのだそうだ。そして、後で試験にこれが出た。「図のようなふたつの卵があります。あなたはどちらを食べますか?」お子さんは即座に平べったいほうと答えた。クラスメートは全員、盛り上がっているほうに丸をした。正解は盛り上がっているほう。こちらが新しいということであった。

お子さんはだから、平べったいほうを正解としたのだった。冷蔵庫から卵をふたつ取り出して賞味期限に差があれば、まずは古いほうから食べるというのがあたりまえだから。それがペケにされて、お子さんはずいぶんと傷つかれたという。
―鷲田清一『「聴く」ことの力―臨床哲学試論』/「坂のある非風景」より再転載


坂のある非風景」で冒頭のエピソードを見て、思い出したひとがいます。中学の国語の先生です。あのひとに会ったのは、確か中学2年生のとき。1学期の中間テストで、ひどい点数を取りました。本好きが幸いしたのか、国語だけは成績がよかったので、×だらけの答案には正直愕然。親への言い訳を考えながら、その日の授業は熱心に聞きました。でも、2箇所、どうしても納得できない×がありました。授業の後、先生に質問をしにいくと、返ってきたのは「ここはこれが正解なんだよ」という、すげない答え。ますます納得できません。

それをともだちに説明すると、ともだちのひとりは「はなびみたいな考え方もあるかもね。でも、×がついたからには×なんだろうね」と。もうひとりは「あたしもここ納得いかないよ。でも、しかたないよ、先生バカだし」といいました。まだ納得できません。

そこで、塾で国語の先生にも聞いてみました。すると、塾講師は「1問めははなびさんが正しい。2問めは先生が正しい。悪問だね、これ。こういうのは入試には出ないから安心していいよ」といいました。そんなこと、いわれましても。

家に帰ったあと、父にも(言い訳がてら)説明しました。父はいいました。「1問めははなび、2問めは先生が正しい。先生はバカかもしれないけど、それならそのバカっぷりに合わせて解答しなさい。テストは正しい奴が正解なんじゃなくて、何を答えてほしいか当てた奴が正解なんだから」。

正答は正しい答えだから正答というのだとおもっていました。でも、正しいことなんて、ほんとうは誰も知らない。正誤を決めるのは、ただの合意です。僕はこれが正しいとおもう。私もこれが正しいと認める。だから、いま、ここで、僕と私の間てはこれが正しいということにしよう。ただ、それだけ。だから、「正しい」答えのことを、合っている、というのだなと、齢14歳にして、ようやく理解しました。

中学で暗唱した「まだあげそめしまえがみの」なんて、卒業してしまえばちっとも使う機会がありません。でも、どんなひとの中にもそれぞれの「正答」があって、それを正しく理解しなければ「正解」を出すことができないという経験は、今もきちんと役立っています。私が信じていることが私の「正解」でしかないことも、私の疑問に答えてくれる「正解」がどんなに貴重なものであるかも。中学校であの先生に会っていなかったら、もっと大きくなるまで、知らないままだったかもしれません。勉強嫌いの学生さん、学校も先生も勉強も、捨てたもんじゃないよ?画像はサクラサク。

sakura

2007/03/07 (Wed) 「名探偵の掟」
「そういえばそんな謎もあったな」
「そういう謎って…これが今回の物語のメインなんです。
大河原さんも、もう少し大袈裟に扱ってください」
「そういわれてもな」私は苦笑いした。「この歳になって、
密室密室と騒ぐのも恥ずかしいのだ。君に任せよう。どうせ最後は
君が解決するんだから」
「そんな無責任な」天下一は情けない顔をした。「そりゃあ仕方が
ないから、最後は僕が引き受けます。でもそれまでに盛り上げて
くれないと、僕だってやりにくいじゃないですか」
「その気持ちはわかるが、今どき密室で盛り上がれというのも
酷な話だな」
「文句いわないで下さい。僕が一番辛いんです」
「そんなに辛いか?」
「当たり前です。密室の謎解きなんて…ああ、やりたくない。
またミステリマニアや書評家に馬鹿にされる」
天下一はおいおい泣きだした。
―東野圭吾『名探偵の掟』


推理小説にはいくつもの型や類型があります。ちょっと風変わりな探偵に善良な助手、まぬけな警察、富豪の若き未亡人、密室、ダイイングメッセージ、童謡…。そして、それがいかに不自然であっても、あえて指摘しないのが推理小説の掟。血で書かれたダイイングメッセージのシーンを読んで、「どうしてわざわざ暗号めいたものにするんですかね。犯人の名前をずばり書き残せばいいじゃないですか」なんてツッコミを入れるのは、お行儀がよろしくないことなのです。そういうお行儀のよくないことを、シリーズ探偵である「天下一大五郎」と相棒の「大河原警部」が片っ端からしているのが、『名探偵の掟』。ワンパターンな設定と展開にぶつぶつと文句をいい、ときには読者に卵やトマトを投げられながら謎解きに励むふたりの姿が、おかしくも不憫な短編集です。

読み始めたときには、以前読んだ有栖川有栖『登龍門が多すぎる』のようなユーモア小説なのかとおもいました。ただ笑って、忘れて、それでよいのだと。でも、『名探偵の掟』には、笑いの中に苦さがあります。使い古された安直な型だけで量産されていく推理小説と、それをただ口をあけて噛みもせず呑みこんでいく読者への批判があります。この本は、あなたたち、ほんとうに考えて書いてる?あなたたち、ほんとうに考えて読んでる?と、天下一探偵や大河原警部を通して、問いかけています。

推理小説家として、それなりの覚悟がいることだったのではないかとおもいます。裸の王様を裸だといってしまったら、自分も裸では歩けなくなるから。おそらくはそれを自覚しているから、類型ばかりのこの短編集には、いくつもの類型ではない結末が用意されています。その中で、推理小説の掟の不自然さがくっきりと際立っています。それだけに最後の一篇はほろにが。ふつうの推理小説としても、推理小説へのアンチテーゼとしても読める本です。推理小説についている人物相関図や、館の見取り図、時刻表なんて読んだことないやという方に、特におすすめ。

bayside garage #2

2007/03/06 (Tue) 発表!
カルメンの叔母さんの名前、つきとめてきました。木曜日に行ったお花やさんに行って、お姉さんに一生懸命説明して聞いてきました。「ルピナスを小っちゃくしたようなお花なんです。お星さまみたいな小さくて黄色いお花が寄りあつまって咲いてるんです。そのたくさん寄り集まってるところのいちばん下から上までが10センチくらいで、木曜日にバケツに入って売られていて、お値段は1本100円でした。香りはしません」。何だか自分でもさっぱり要領を得ない説明でしたが、さすがはプロのお姉さん、わかってくれました。試みに「カルメン」の登場人物と並べてみましょう。

ドン・ホセ(T):竜騎兵
カルメン (Ms):ジプシーの女
エスカミーリョ (Br):闘牛士
ミカエラ (S):ホセの許婚
メルセデス(S):カルメンの仲間のジプシー
フラスキータ(Ms):カルメンの仲間のジプシー
バルビネラ(Ms):カルメンの叔母
スニガ(B):隊長
ダンカイロ:輸入業者
レメンダート:輸入業者

どう?なじんでる?

bulbinella #1

2007/03/04 (Sun) 春のいろ、花散歩
ぽかぽかした日でした。ひだまりの中で本を読みながらうとうと。それで1日が終わりそうでしたが、お買いもののついでに近所をお散歩しました。私がうとうとしているうちに、外ではすっかり春がきていました。私のだいすきな雪柳も、スノードロップも、木瓜も咲いていました。大きな道路の近くで空気が悪く、ちゃんと撮ってあげられなかったけれど、春のいろに元気をもらいました。もうすぐ木蓮やレンギョウや桜も咲くね。たのしみ。

thunberg's meadowsweet

snowdrop #2

boke

2007/03/03 (Sat) 「嫌われ松子の一生」
I walk the road where candy trees grow
I dance in the woods in magical shoes
Nobody hates the smile on my face
and every word I say turns into music

Look at me now, I am never proud
What I dreamed of is not what I found
But I'll keep going and I believe
Someday I'll meet the charming prince
―及川リン”Candy Tree”


『嫌われ松子の一生』を観ました。すごい映画でした。松子さんの転落っぷりもすごいのですが、それを悲惨に見せない、色紙のような映像と音楽がすごい。色とりどりのお花の中、ちょうちょが小鳥が飛び、きらきらときんいろの光が舞い、通行人が踊り歌ってものがたりが進むようすは、ほぼディズニー映画。松子さんがアリスや白雪姫や、メリー・ポピンズのように見えます。失業したり、殴られたり、殺したり、投獄されたりしてるのに、ファンタジーが失われていません。凄腕!!

画像はちらし寿司、菱餅のかわりにお団子もつくってみました。松子さんも、お雛さまを飾って、ちらし寿司をたべて、しあわせを願ったりしたんでしょうね。天国で王子さまに逢えているといいね。

chirashizushi

2007/03/03 (Sat) happy hina-matsuri :-)
おんなのこのみなさんへ。
ひなまつり、おめでとう。

hinamatsuri #2

2007/03/02 (Fri) 15時のミニーマウス
アメリカで修士論文を書き上げた日の週末、日本へのおみやげを買いに行ったショッピングモールで、一度も入ったことのなかったアイスクリームショップに入りました。少し薄暗い店内には、私の脚くらいの太さの腕のおじさんと、綿あめのような髪型のおばさんがいました。

いちばん小さいサイズをと頼むと、ハーゲンダッツのカップくらいの小さなカップを見せられ、「これっぽっちだけどいいの」と再確認されました。それでいいの、というと、おじさんは冷たい石板の上に大きなチョコレートアイスクリームのひとかたまりを落とし、さらに私の手のひらくらいのサイズのブラウニーを叩きいれ、大阪のお好み焼き職人さながらの豪快さでナッツとキャラメルソースをぶっかけ、猛然とすべてを混ぜ合わせて、カップにぎゅうぎゅうと押し込んで渡してくれました。カップがブロッコリーの軸に見えてくるほどほど、もりだしたアイスクリーム。その夜は、気持ち悪くてごはんがたべられませんでした。

その驚異のアイスクリームやさんの名前は、「コールドストーン・クリーマリー」といいます。去年、六本木ヒルズに日本第1号店がオープンしました。どんな感じだろう、と懐かしくおもいながらも、行列ができていると聞いて行かないでいました。代休の今日こそ、そういうところに行くべきでは。

六本木ヒルズ店の明るい店内には、かわいい制服の袖から、私の手首くらいの細さの腕がすんなりと伸びるお姉さんとお兄さんがいました。ときどき脈絡もなく全員で、英語で「しあわせなら手を叩こう」を歌ってくれます。

「いちばん小さなサイズはどれくらいですか」と聞くと、「ハーゲンダッツのスモールカップくらいです」と、お姉さん。それでいいです、というと、お姉さんは冷たい石板の上に小さなチョコレートアイスクリームのひとかたまりを落とし、さらにブラウニーのかけらと、ナッツとキャラメルソースとバナナを載せ、一生懸命に、かつ慎重にすべてを混ぜ合わせて、カップにそっと盛って渡してくれました。カップにぴったりとおさまったアイスクリーム。女性の力でも混ぜられる硬さにしたものを、ゆっくり混ぜているので、ちょっと溶けていて、ミニーマウスのおやつのような味がしました。日本の中のアメリカ、終わることのないお伽話、機会があったら、またくるね。

german chocolate cake icecream

2007/03/02 (Fri) eye-spicy
六本木にオープンしたばかりの国立新美術館に行ってきました。国立新美術館は、日本で何ばんめかに広く(展示スペース14,000㎡)、いちばん所蔵美術品が少なく(ゼロ!)、黒川紀章氏デザインのスタイリッシュな建築はできたてほやほや、ミュージアムショップはCIBONEと、カフェはレストラン ボキューズとのタイアップです。見かけからして、東京の新しい美術館。

今日は開館記念展「20世紀美術探検―アーティストたちの三つの冒険物語―」を観てきました。「物」の時代としての20世紀という切口はあるにせよ、なにしろ100年分のアート。すごい量の展示でした。しかも、時代を追うごとに、見ていて不安になるものや、不快になるもの、怖いものが増えていきます。「鋭い批評」に賞賛が少なく、「特ダネ」に美談が少なく、「文学」にハッピーエンドが少ないように「アート」にも単なるアイキャンディであることは許されないみたい…。

ここでは、印象に残ったものだけいくつか、簡単にメモしておきます。図録を買ったわけでも、館内でメモを取りながら歩いたわけでもなく、口の中でもごもごいって覚えてきたものなので、並び順やタイトルの細かいところ、間違えているかもしれません。「評」や「解説」としても書いていません。これから行く方は参考にしないでくださいね。

■マン・レイ〈我々すべてに欠けているもの〉
欠けているものが満ちれば、パイプから壊れることのないシャボン玉を吹くこともできるのだろうか。

■北脇 昇〈独活〉
『指輪物語』の木の人のように、暗い平野にひょろりとのびる独活。歩いているのか、踊っているのか、逆立ちしているのか。ユーモラスな感じもするのに、赤が滲む血のようで、とても怖い。

■野島 康三 〈慈姑の図〉
ブロムオイル・プリント。やわらかく、すこし毛羽立った、鳥の雛のような描写。

■マルセル・デュシャン〈泉〉
レディメイドの金字塔。教科書で見たアレ。あー、アレ。

■クルト・シュヴィッタース 〈無題〉
青と灰色がやさしいメルツ。何だかたのしそうに見える。

■森村泰昌 〈批評とその愛人〉
セザンヌの「りんごとオレンジ」の森村泰昌式「批評」。セザンヌの絵が、自然に見えて、どれだけ計算されているか、歪んでいるかがわかる連作。このひとの作品も、何だかたのしそうに見える。

■小清水 漸 〈表面から表面へ〉
おうちが建てられそうなまっすぐで長い材木に刻まれた、表面、表面、表面。数学的なうつくしさがある。何本かまたいで歩いてみた。

■ロバート・スミッソン 〈コーナー・ピース〉
鏡にうつる岩塩の山。1/4しかないのに、大きな山に見える。鏡にじぶんもうつったり、塩のきらきらを眺めたり。ちょっとなめてみたかった。

■トニー・クラッグ 〈スペクトラム〉
ごみ置き場で拾われた虹。

the national art center, tokyo #2

2007/03/01 (Thu) カルメンの叔母
お仕事にひとくぎりついたので、明日は1月に休日出勤した分の代休を取ります。たくさんのひとがお仕事や学校に行っているときのお休みは、いつもの土日よりスペシャルな感じ。興味はあっても、週末には混んでいそうで行く気がしないところに行くことに決めています。

スペシャルな休日がうれしくて、帰り道にお花を買いました。お花やさんに名前を聞いたのですが、何という名前のお花だったか、ころりと忘れてしまいました。ゴージャスな、ラテン系の女のひとみたいな名前だったような気がします。カルメンさんの叔母さんあたりにいそうな感じの。指輪をいっぱいしていそうな。

気になってしかたないのですがそれ以上はまったく思いだせません。どなたか彼女の名前を知りませんか?(ちなみに黄色いところのいちばん下からてっぺんまで、10cmくらいです)

???

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はなび

Author:はなび
犬、紅茶、写真、美術館、お風呂、本、日本語がだいすき。2006年3月から、EOS Kiss DNと一緒にたのしくお散歩をしています。文章と写真は関係がないことが多いです。写真だけをまとめてご覧になりたい方は、hanabi days on flickrへもどうぞ。

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