2008/07/30 (Wed) 『キミは他人に鼻毛が出てますよと言えるか』
型どおりの名刺交換をし、オーダーを済ませて視線を相手の顔に向けたとき、すでに予感はあった。端正な彼の顔を全体的にとらえたぼくの目に異物感があったからだ。普通の顔つきとは違う。ヒゲを生やしているわけではない。となると……。ぼくは少し視線を下にズラした。鼻毛が出ていた。思わず息を呑んだが、相手は平然とした顔で笑っている。鼻毛がちょろちょろしているなんて、想像もしていないことは明白だ。いつからだろう。まさか朝からずっと。
―北尾トロ『キミは他人に鼻毛が出てますよと言えるか』
CDにジャケット買いがあるように、本にもタイトルと装丁で選ばせられてしまうものが、たまにあります。この本のタイトルには、久々にくらくらしました。しかも、この装丁。電車の中で読みにくいよ…。これで内容が村上龍だったり、ほんとうにお下劣だとがっかりなのですが、この本はだいじょうぶ。日常生活のなかで出会う、“やってみたいけど、ちょっと勇気のいる”行動に、ひとつひとつ、まじめに、一生懸命に取り組んでいます。
たとえば、「電車で知らないオヤジに話しかけ飲みに誘う」、「激マズ蕎麦屋で味の悪さを指摘する」、「好きだと言えなかったあの女性に23年のときを越えて告白する」。読み進むうちに、「飲みに行ってあげてよ!トロさん別に怪しいひとじゃないよ!」「味が濃いの気づいてあげてよ!」と、知らず知らずトロさんを応援している自分に気づくはず。軽いよみものがほしいときにどうぞ。
写真はセパタクローのボール。50mm単焦点レンズで撮っています。仲良くなるのにいちばん時間がかかっているレンズなのですが、最近どんな写真を撮ればいいのか、少し分かってきたかも?

―北尾トロ『キミは他人に鼻毛が出てますよと言えるか』
CDにジャケット買いがあるように、本にもタイトルと装丁で選ばせられてしまうものが、たまにあります。この本のタイトルには、久々にくらくらしました。しかも、この装丁。電車の中で読みにくいよ…。これで内容が村上龍だったり、ほんとうにお下劣だとがっかりなのですが、この本はだいじょうぶ。日常生活のなかで出会う、“やってみたいけど、ちょっと勇気のいる”行動に、ひとつひとつ、まじめに、一生懸命に取り組んでいます。
たとえば、「電車で知らないオヤジに話しかけ飲みに誘う」、「激マズ蕎麦屋で味の悪さを指摘する」、「好きだと言えなかったあの女性に23年のときを越えて告白する」。読み進むうちに、「飲みに行ってあげてよ!トロさん別に怪しいひとじゃないよ!」「味が濃いの気づいてあげてよ!」と、知らず知らずトロさんを応援している自分に気づくはず。軽いよみものがほしいときにどうぞ。
写真はセパタクローのボール。50mm単焦点レンズで撮っています。仲良くなるのにいちばん時間がかかっているレンズなのですが、最近どんな写真を撮ればいいのか、少し分かってきたかも?

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