2009/02/15 (Sun) こだわりを剥く
こだわ・る〔こだはる〕
[1]心が何かにとらわれて、自由に考えることができなくなる。
気にしなくてもいいようなことを気にする。拘泥する。
[2]普通は軽視されがちなことにまで好みを主張する。
[3]物事がとどこおる。障る。
[4]他人からの働きかけをこばむ。なんくせをつける。
―大辞林
電車の吊り広告を見ていると、「こだわり」ということばがポジティブに使われていることの多さに、びっくりします。こだわりの靴。こだわりのお取り寄せグルメ。品質へのこだわり…。
わりと大雑把な私にも「こだわり」はあります。例えば、部屋の色彩。観葉植物の緑を除けば、白、ベージュ、焦茶、グレー以外の色がほとんどありません。それを「インテリアにこだわったきれいな部屋」だと表現してくれるともだちもいるけれど、私の部屋の色彩の少なさは、私にとってはコンプレックスでしかなかったりします。そうまでして心を落ち着けられる場所、誰にも―色にすら―侵されない聖域に逃げ込みたかった私の弱さをさらけ出すものでしかないから。
だから、私はどちらかというと、「こだわり」のないひとに憧れます。”UNIQLOやGAPの服なんて着られないよ”、”寿司を食べるなら銀座の久兵衛。支店?ダメだよ本店じゃないと”。…そういうことをいって得意になっているひとは、たぶん忘れている。自分がほめているものの力が、自分の力とイコールではないこと。何かをけなしているひとが、けなしているものより素敵とは限らないこと。
自分や他の存在を心地よくするためのこだわりと、自分を守ったり、自分以上のものに見せるための「こだわり」は、同じようにみえて、きっと、ぜんぜん違う。鎧や小細工も時には必要だけれど、にんじんの皮をピーラーでしゃーっと剥いてしまうように、そういうものを削ぎ落としていくほうが、毎日がおもしろくなるんじゃないのかな、とおもいます。(ちょっと苦しくなるかもしれないけどね)
そんなわけで、きょうの写真は、むかし撮った、皮むきナイフ。

[1]心が何かにとらわれて、自由に考えることができなくなる。
気にしなくてもいいようなことを気にする。拘泥する。
[2]普通は軽視されがちなことにまで好みを主張する。
[3]物事がとどこおる。障る。
[4]他人からの働きかけをこばむ。なんくせをつける。
―大辞林
電車の吊り広告を見ていると、「こだわり」ということばがポジティブに使われていることの多さに、びっくりします。こだわりの靴。こだわりのお取り寄せグルメ。品質へのこだわり…。
わりと大雑把な私にも「こだわり」はあります。例えば、部屋の色彩。観葉植物の緑を除けば、白、ベージュ、焦茶、グレー以外の色がほとんどありません。それを「インテリアにこだわったきれいな部屋」だと表現してくれるともだちもいるけれど、私の部屋の色彩の少なさは、私にとってはコンプレックスでしかなかったりします。そうまでして心を落ち着けられる場所、誰にも―色にすら―侵されない聖域に逃げ込みたかった私の弱さをさらけ出すものでしかないから。
だから、私はどちらかというと、「こだわり」のないひとに憧れます。”UNIQLOやGAPの服なんて着られないよ”、”寿司を食べるなら銀座の久兵衛。支店?ダメだよ本店じゃないと”。…そういうことをいって得意になっているひとは、たぶん忘れている。自分がほめているものの力が、自分の力とイコールではないこと。何かをけなしているひとが、けなしているものより素敵とは限らないこと。
自分や他の存在を心地よくするためのこだわりと、自分を守ったり、自分以上のものに見せるための「こだわり」は、同じようにみえて、きっと、ぜんぜん違う。鎧や小細工も時には必要だけれど、にんじんの皮をピーラーでしゃーっと剥いてしまうように、そういうものを削ぎ落としていくほうが、毎日がおもしろくなるんじゃないのかな、とおもいます。(ちょっと苦しくなるかもしれないけどね)
そんなわけで、きょうの写真は、むかし撮った、皮むきナイフ。

スポンサーサイト