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2009/04/27 (Mon) 「ショートソング」
大学生だったころ、小腹が空いて、ボタンを押すと紙カップに飲み物が注がれるタイプの自販機でコーンポタージュを買ったことがあります。うすい卵色の液体はスープというには味も濃度もあまりに薄く、ところどころに浮いたコーンがすぐに底に沈んで、誰かちょっとこれを煮詰めてきてください、と言いたくなるようなモノでした。

以前、俵万智の『トリアングル』を読んだとき、紙カップのポタージュと似た印象を受けました。彼女のうたには、ぎゅっと味のつまったコーンのような強さがあります。それを知っているだけに、それを限りなく薄めたモノの中に、コーンがぽつり、ぽつりと浮いているのが、何だかもったいなかった。

だから、同じく歌人の小説である枡野浩一『ショートソング』も、期待せずに読み始めたのですが…。うた入り小説の難しさを、自然に、巧く処理しています。まず、登場人物を「短歌の会」に参加している歌人に設定。小説と短歌を無理に連動させなくても済むので、小説が「薄い短歌」化していません。さらに、2人の男性のモノローグを交互に組み合せ、細かく章分けしてあります。長い小説に短歌があると、どうしても物語の流れが切断されて見えますが、この方式なら気になりません。こんなソリューションがあったか。まさに、目から鱗。

全体的な印象としては、吉祥寺のカフェで出てきそうな、層のたくさんあるサンドイッチといったところ。ベーコンもレタスもトマトも卵も、素材そのままの味を残しながら、ちゃんとなじんで、食べ応えのあるサンドイッチにしあがっています。作中の短歌には、枡野さん以外のひとが詠んだものも、いっぱいあるというのに。

作中の短歌にも共感を呼ぶものがたくさんあって、短歌がケイタイのメールやブログのような、身近なツールのように感じられてきます。きっとね、巧くつくろうとおもうと大変だけれど、ただつくるのは大変じゃないんです。サンドイッチも、短歌も、ね?

sandwich brunch, closeup
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2009/04/25 (Sat) 六本木、アート漬け
今年は1ヶ月に1回は美術館に行きたいものだ、と念じていたら、
本当に1ヶ月に平均1回は美術館に行く生活ができています。やればできるものです。
そんなわけで、最近のアート関係を、さくっとメモしておきます。

「一瞬のきらめき まぼろしの薩摩切子」展(サントリー美術館)
父方の祖父は、ガラスを扱うお仕事をしていました。年末年始に帰省すると、冬のひんやりした空気の中、透明なガラスや鏡に囲まれた祖父が迎えてくれました。小さかった私が祖父の手や膝に触ろうとすると、「怪我したらいかんけん、後でな」と、ふわりと身をかわされました。そういうとき、祖父の仕事着から零れ落ちるガラスの粉は、きらきら光りながら床に舞い落ちて、魔法使いのようだ、とおもったものです。

サントリー美術館での今回の展示は、鹿児島・薩摩藩の薩摩切子を中心に、約160点を展示している企画展。日本の切子は、江戸時代後期、はるか西洋のカットガラスへの憧れから生まれました。色とりどりの硝子に、幾通りもの美しいパターンが刻まれたグラスやお皿。いま見ても溜息しか出ない、魔法のような切子を、150年以上昔のひとたちは、どんな思いで見つめたのでしょうか。

私が美術展を訪れた日は、六本木のあちこちでアート関連のイベントが開催された「六本木アートナイト」で、サントリー美術館内でも、川井邦子さんのミニライブが開催されました。切子に囲まれて聴く、ヴァイオリンとハープ。すごいひとでで、ご本人の姿は人ごみの向こうでしたが、贅沢な時間を過ごしました。ミニライブは1夜限りでしたが、展示会は5月17日まで開催です。

「万華鏡の視覚」(森美術館)
万華鏡の展覧会があるの、と、ともだちに誘われ、展示室に万華鏡がずらりと並んでいるものを想像して行ったら、ぜんぜん違うものが出てきてびっくりしました。展示会の入口に立っただけで、白い床や壁に反射する光、光、光。白は何もかも受け入れる穏やかな色だとおもわれているけれど、光すらも受け入れないアグレッシブな色なのだと、再認識しました。

数ある展示の中で、私がいちばん気になったのは、John M. Armleder "Global Domes XII"(2000)。部屋の中にいくつものミラーボールがゆっくりと回っているだけの展示なのですが、展示室の窓の外に東京の夜景が広がっていて、その窓にミラーボールの細かい白い光が映りこみ、東京に雪が降っているように見えます。「音もダンスもない静謐なミラーボール」というコンセプトだけでも面白いけれど、美術館の立地を最大限生かした作品。ゆっくり浸りたい気持ちにさせます。7月5日まで開催。

「ルーヴル美術館展 美の宮殿の子どもたち」(国立新美術館)
東京でルーブル展はそう珍しくもないけれど、この展示会は「子ども」をテーマに、ルーヴル美術館の7つの部門(古代エジプト美術、古代オリエント美術、古代ギリシャ・エトルリア・ローマ美術、絵画、彫刻、美術工芸品、素描・版画)から、約200点を展示しているもの。子どものミイラから、メソポタミアのおもちゃ、聖母子像に描かれた子どものイエス像まで、「子ども」に関わるものが、これでもか、これでもかという感じで展示されています。時代や文化によって、「子ども」の捉え方が全然違うということが、よく分かる内容で、「美術館」展というよりは、「博物館」展という感じです。

国立新美術館のメイン展示は、いつだって体力勝負なのだけれど、日曜日で混んでいたこともあって、この展示のあと、疲れて偏頭痛が出ました…。できれば平日に、ゆったり休みながら見るのがおすすめ。6月1日まで開催。

写真は六本木アートナイトのときの「ママン」。
roppongi:art night

2009/04/22 (Wed) reward
お仕事は日々のごはんを稼ぐもの、
そう割り切ってお仕事をしている部分もなくもないのですが、
きょう、私が去年の秋ごろ、ぼろぼろになりながらリードしたプロジェクトに対して、
社外のユーザーの方からの感謝のことばをいただきました。

「僕は心を病んで休職していたのですが、はなびさんのプロジェクトがきっかけで、
未来に光が見えた気がして、仕事に復帰できて、いま働けているんです。
はなびさんには、何とお礼をいっていいか、分からないくらいです」

そういわれて渡された包みには、家族の方と一生懸命選んでくださったことが
ひとめで伝わる贈りもの。会社の規定で、個人的な贈りものは原則として
辞退することになっているのですが、同席した上司さんが、目で、
いいよ、受け取りなさい、といってくれました。

でも、どんなモノよりも、コトバがうれしかった…。
いつだって、こころからのありがとうは、貴重なおくりもの。
しあわせなお仕事をさせていただきました。
そのひとに、上司さんに、チームのみなさんに、こころから、ありがとう。

anniversary camellia


2009/04/16 (Thu) 電車のなかで
電車のなかで、黒くてしかくいめがねのひとが、
黄緑色のチュニックのひとと、話しているのが聞こえました。

「なんていうか、常にアンビヴァレンスな感じなんだよね。
デザイナーとしての俺と、そうじゃないない俺が。何見ててもさ。
仏像を見ても信心とか宗教とか感じられなくて、面とか線とか見ちゃうから
今は仏像が見たくないって言ったとある芸術家がいるんだけど、そんな感じ」
「アタシは見たくないなら見なけりゃいいじゃんて思うけどね」

その隣には、ネクタイをきっちりしめたひと。
視線の先には、スキンヘッドのおにいさんの、ケイタイ。
ケイタイからはイアフォンが伸びていて、すこしだけ視線が交わったときに、
視線だけの会話がきこえたような気がしました。

「なに見てんの?」
「なに見てんだよ」

声に出しても伝わらない会話もある、
声に出さなくても伝わる会話もある、
そこに愛があってもなくても。

looking for spring: rapeseed

2009/04/14 (Tue) freedom
こころからだいすきだったひとのうまれたひを、
ひとりで過ごせるようになっただけ、わたしもおとなになったとおもうのです。

blue daisy
だれからも愛されないということの自由気ままを誇りつつ咲け
―増野浩一『ハッピーロンリーウォーリーソング』

2009/04/11 (Sat) 春をさがして
今年はなぜか花粉症がひどくて、春の景色を撮って歩けませんでした。
でも、きょうはくしゃみが出ないみたい?ひさしぶりにカメラとお散歩しました。
たまごいろの光の下には、緑いろの風に、誰かの花束。

looking for spring: wind

looking for spring: someone's bouquet

こどもたちの歓声につられて池のまわりの柵を越えたら、
通勤ラッシュみたいにたくさん、おたまじゃくしがいました。

looking for spring: frog babies

それにしてもさ。そんなにつれて帰ったら、ママが言うとおもうな。放してきなさいって。
looking for spring: souvenir

菜の花があおくみえてきたら、おうちに帰る時間。きょうも、楽しかったね。
looking for spring: time to go home

2009/04/05 (Sun)
お弁当を持ってお花見をしました。
丘の斜面にはなわとびをしているお父さんがいて、
桜の向こうには「チェリー」を歌っているひとがいて、
目の前をアメリカンドッグみたいなゴールデンレトリバーが歩いていて、
はるか遠くでは丸太を振って野球をしている学生さんがいて、
もうみんな、何がうれしくてそんなことになっちゃってるのかわからなくて、
それだけに、たのしくてたのしくて、くすくす笑いがとまらなくて、
ちょっとナナメな場所にひいたブルーシートから、ずり落ちてばかりでした。

ひとは特別なことばかり覚えていようとするけれど、
つらいときに思い出すのは、誕生日や式典ではなくて、
こういう、ふつうでやさしい土曜日なのかもしれません。
あまやかしてくれて、ありがとう。

no need to be shy

2009/04/01 (Wed) にがいかももいか
花粉のせいか、ほっぺたが痒くなってきてしまったので、皮膚科に行ってきました。オフィスの近くに皮膚科はふたつあります。片方は飲み薬は漢方薬のみ。ただの肌荒れでも、看護婦さんが「まあ…かわいそうにねえ」と同情しながらお薬を塗ってくれます。もうひとつは西洋薬ばかりで、ピンクの白衣…というか桃衣の看護婦さんがキュート。

お薬にがいの嫌なので、きょうは桃衣のほうにしました。 診療室のドアを開けると、先生が私の顔とカルテを見比べ、「そんなにひどくないね」とひとこと。アレルギーともなるとパッチテストをするのではと、腕まくりする気満々で臨んだのですが、「鼻水でる?くしゃみは?生理きた?目は痒い?」と矢継ぎ早に質問されただけで終了。…なんか、関係なさそうな質問が混ざってた気がする。しかも、診察の間中、先生、白衣の首に手をつっこんで、背中かいてました。

自分の背中の痒いのも治せない先生に、私のほっぺたの命運を託して大丈夫なのか。
次回はお薬にがいほうに行こう、と心に決めました。

…でも、お薬にがいんだよね。

こうして、ふたつの皮膚科でかわりばんこに受診している私です。
にがくなくて不安でもない、ふつうの皮膚科が、見つからないものか。

写真はゆり。花粉の話のあとだと、黄色いものって全部痒くみえませんか?
lily

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はなび

Author:はなび
犬、紅茶、写真、美術館、お風呂、本、日本語がだいすき。2006年3月から、EOS Kiss DNと一緒にたのしくお散歩をしています。文章と写真は関係がないことが多いです。写真だけをまとめてご覧になりたい方は、hanabi days on flickrへもどうぞ。

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