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2006/10/13 (Fri) 「ちょっとピンぼけ」
彼は携帯食料で私を慰めてくれた。見ただけで少しおそれいるようなシチュウをつつこうとした、ちょうどそのとき、砲弾がヒューと鳴った。肉や豆を身体いちめんにひっかけながら、私は地面にパタリと身を投げた。

そのドイツ砲弾はうまくはずれて二、三百ヤードはなれた地面に落ちた。私が顔を上げると、中尉は―彼は身動ぎもしなかった―私を見下ろしていた。彼は乙にすましていた。

たいへんばつの悪い思いで私は立ち上がると、豆を払いのけ、私の見方からすれば、この戦争は年増女優のようなものだ、危険になればなるほど、次第に写真面が悪くなってくる、と言った。
―ロバート・キャパ『ちょっとピンぼけ』


世界でいちばん有名な写真家のひとり、ロバート・キャパの本を読んでいます。写真の印象のとおりの文章を書くひとです。強く真摯でひたむきでありながら、人間的な揺らぎとウィットがあります。

不便な人生を歩んだのだろうとおもいます。いかにもアメリカ人らしい名前を名乗り、住む国を何回も奪われ、仕事も何回も失い、最愛の恋人を戦争でなくし、日々のパンのためにカメラさえも手放し…。でも、彼は撮っている。撮らざるを得なかったのだとおもいます。おそらく特種を撮り、伝え、認められることでしか、生きられなかったから。

1954年、マグナムの代表として日本を訪れたロバート・キャパは、ここはピクトリアル・パラダイスだ、撮るものに困らない、と目を輝かせたといいます。その直後、ライフ誌の要請でベトナム戦争に撮影に赴いた彼は、そのまま地雷に斃れ、帰らぬひとになりました。

キャパが見た日本はもう残っていないかもしれないけれど、日本はまだピクトリアル・パラダイスだとおもいます。

画像はススキ。久々に白黒で。

susuki

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はなび

Author:はなび
犬、紅茶、写真、美術館、お風呂、本、日本語がだいすき。2006年3月から、EOS Kiss DNと一緒にたのしくお散歩をしています。文章と写真は関係がないことが多いです。写真だけをまとめてご覧になりたい方は、hanabi days on flickrへもどうぞ。

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